1998年09月09日

寄生虫検査

9月某日

 東南アジア方面に旅行して、帰国後激しい下痢で入院の患者便から寄生虫の卵が見つかった。

 寄生虫の卵など、教科書で写真を見たことがあるだけで、実物を見たことのある検査技師はほとんどいないので、みんなで顕微鏡に殺到する。

 文献や教科書を片手に全員で侃々諤々の末「鉤虫」と判定した。

 が、詳しく調べるために寄生虫の卵を培養して幼虫を孵すことになった。

9月某日+7

 ろ紙に鉤虫卵入りの便を塗り付けて培養すること一週間、底の水の中が少し濁っている。

 顕微鏡で観察すると、見事に体長1mm程度に成長した鉤虫のF型幼虫がウヨウヨ;;;^^)。教科書には「幼虫の食道の形状で簡単に鑑別できる」と書いてあるのだが.....、誰も自信をもって鑑別できない。

 結局、地元の医大に鑑別を依頼した。

9月某日+14

 医大の専門家に鑑別を依頼した結果が返ってきた、アメリカ鉤虫であった。医大の先生いわく「簡単にわかりますよ」、、ううう、わかりません..oTZ
posted by しまねこ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 臨床検査技師の日常
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