「疱瘡(ほうそう)の神」というのは疱瘡(天然痘)などの疫病が入ってこないようにと村境などに置かれた一種の結界のようなものでしょうか?
微妙に本業の臨床検査と関わっているような?
まずは地区の役員一同で現地の確認と草刈りへ出発。

里山の杣道を草刈り機で切り開きながら進みます。
道に迷いながら、ようやく到着。祠は藪に隠れるようにして鎮座されておりました。

祠は麓の神社と正対する向きに置かれ、山の稜線上で集落の外からやってくる疫病を背面で遮る形です。祠の中は空っぽでした、神職の方によれば、「多分御幣のようなものが入れてあったはずだが、朽ちてしまったのだろう」とのこと。
いつ頃から祀られているのかは、はっきりとしないのですが古文書によると江戸時代にはあったとのことです。現在の祠は明治頃に作られたようで、麓の狛犬と同じ来待石のようです。
遷座祭の当日、宮司さんと役員がまず山上の祠で神事を行いました。

祝詞をあげます。多分「長年にわたり、疫病から守っていただきありがとうございました。新しい祠を用意いたしましたので、お移りください」みたいなことを申し上げたのだと思われます。

麓の神社境内に新調したピカピカの祠で神事を行い、無事に遷座祭が終わりました。